物理振り子の周期




 

単振り子と物理振り子

吊り下げたまま重力によって振動運動をする振り子は「単振り子」と「物理振り子」に分類することができます。単振り子は質量が無視できる糸にぶら下がっ小さな物体のように物体の角運動を無視できる場合を指します。実際、ほとんどの振り子は振り子の運動をしながら少しの回転運動もするので、「単振り子」ではなく「物理振り子」になります。

振幅と周期の関係

振幅が非常に小さい場合、振り子の周期は振り子の長さのみに依存します。

\[ T\,=\, 2\pi \sqrt { \frac { L }{ g } } \]

L: 振り子の長さ(m)
g: 重力加速度(=9.8 m/s2)

一般的に振り子の振幅と周期は関係がないと思うが、実際には、上記の公式は、振り子の振幅が非常に小さい場合にのみ適用されます。
実際には、振り子の振幅が大きくなるほど周期が長くなります。

\[ T\, = \, 2\pi \sqrt { \frac { L }{ g } } \sum _{ n-0 }^{ \infty }{ { \left( \frac { (2n-1)!! }{ (2n)!! } \right) }^{ 2 }{ sin }^{ 2n }\left( \frac { \theta }{ 2 } \right) } \]

θ: 振幅
!! 記号は「ダブル階乗」です。
!(階乗)は-1ずつ低下させながら、乗算するのに対し、!!は-2ずつ低下させながら乗じていきます。

振幅 振り子の周期増加量
+ 0.048%
10˚ + 0.19%
15˚ + 0.43%
20˚ + 0.77%
30˚ + 1.74%
45˚ + 4.00%
60˚ + 7.32%
75˚ + 11.89%
90˚ + 18.03%
120˚ + 37.29%
150˚ + 76.22%
175˚ + 187.8%
179˚ + 360.0%
180˚ 無限