気体分子運動モデル




気体の性質

固体や液体と異なり、気体には次のような独特の特徴があります。

1. 一定の形や体積をもちません
気体の粒子はあらゆる方向に移動し、容器のあらゆる場所に存在することができます。そのため、気体の体積は容器の体積と等しくなります。
2. 気体は非常に圧縮されやすい
気体の大部分は空の空間であり、実際の気体粒子が占める空間のサイズは非常に小さいです。理想気体を仮定した場合、気体粒子の大きさは「0」とみなされます。これは、外部から力を加えると容易に体積が小さくなる理由です。
3. 気体は温度変化に敏感です
気体粒子は、温度が上昇すると分子運動が活発になり、体積が増加します。容器の体積が一定の場合、容器の壁に頻繁に衝突し、圧力が増加します。
逆に、温度が低下すると分子運動が遅くなり、体積が減少します。容器の体積が一定の場合、容器壁に衝突する回数が減少し、圧力が減少します。

 

柔軟な仕切りを向き合う二つの気体

上のシミュレーションで、ロックされた鍵のアイコンをクリックすると解除された状態になります。この場合、二つの気体は圧力を通して互いに影響を及ぼします。

二つの気体の圧力は最終的に等しくなります。
圧力とは、気体粒子が容器の壁に及ぼす力のことです。もし二つの気体の圧力が異なると仮定すると、圧力差がなくなるまで仕切りが移動し、最終的に圧力差は消失します。
気体の体積比は、気体粒子の数と気体の温度に比例します。
A領域の粒子数を n1、温度を T1、B領域の粒子数を n2、温度を T2 とすると、次の式が成り立ちます。
A領域の体積:B領域の体積 = n1 × T1 : n2 × T2

仕切り(中央の壁)が固定された二つの気体

上のシミュレーションで仕切りをドラッグすると、仕切りを固定することができます(ロックされた鍵のアイコン)。
これは、A と B の二つの空間の気体が互いに何の影響も及ぼさないことを意味します。つまり、AとBの2つの気体は互いに独立しており、理想気体の状態方程式をそれぞれ別々に満たします。